高度な医療を、在宅へ。― 特定行為研修修了看護師が支える専門性の高い訪問看護 ―
高度な在宅医療に対応できる訪問看護ステーションを目指して
近年、在宅医療の推進に伴い、人工呼吸器管理や気管カニューレ管理、褥瘡・創傷管理など、高度な医療的ケアを必要とする方がご自宅で療養する機会が増えています。
一方で、こうした医療依存度の高い患者さまの在宅療養を継続するためには、専門的な知識や技術だけでなく、病態を総合的に評価し、状態変化に応じて医師と連携できる看護体制が不可欠です。
アキュリア訪問看護ステーションでは、特定行為研修を修了した看護師が在籍し、人工呼吸器管理をはじめとする高度な在宅医療に対応しています。
私たちは、病院と在宅の間にある医療的な課題を少しでも減らし、患者さまが住み慣れた場所で安心して療養できる環境づくりに取り組んでいます。
全国でも少数の特定行為研修修了看護師
厚生労働省の令和6年度衛生行政報告例によると、2024年末現在、全国で就業している看護師は1,363,142人です。
そのうち、特定行為研修修了看護師は11,709人であり、就業看護師全体の**約0.86%**に相当します。
さらに、特定行為研修修了看護師のうち、訪問看護ステーションに勤務する看護師は、**全国でわずか725人(6.2%)**です。
これは、特定行為研修修了看護師の約16人に1人という割合です。
病院勤務の研修修了者が大多数を占める中で、訪問看護の現場において特定行為の専門性を活かせる人材は、まだ限られています。
アキュリア訪問看護ステーションでは、こうした専門性を在宅医療の現場で活用し、医療依存度の高い患者さまを支援しています。

代表 萩原 淳 ― 特定行為研修修了看護師としての専門性
アキュリア訪問看護ステーション代表の萩原 淳は、自治医科大学看護師特定行為研修センターにおいて、特定行為研修を修了しました。

特定行為は、看護師が医師の作成した手順書に基づき、患者さまの状態を評価したうえで、定められた条件のもと実施する診療の補助です。
これまで医療機関への受診や往診による対応が必要となっていた処置についても、適応や実施条件を満たす場合には、在宅で対応できる可能性が広がります。
人工呼吸器管理 ― TPPV・NPPVの両方に対応
アキュリア訪問看護ステーションでは、TPPV(気管切開下陽圧換気)およびNPPV(非侵襲的陽圧換気)を使用する患者さまの在宅療養にも対応しています。
人工呼吸器管理において重要なのは、単に機器が正常に作動しているかを確認することだけではありません。
患者さまの呼吸状態や病態に応じて、以下のような項目を総合的に評価します。
- 一回換気量(TV)・分時換気量
- 呼吸回数・呼吸パターン
- 最高気道内圧(PIP)
- 患者さまと人工呼吸器の同調性
- 酸素飽和度(SAT)・酸素化の状態
- 呼吸音・気道分泌物・排痰状況
- 呼吸仕事量や全身状態の変化
これらの所見をもとに、換気状態を評価し、呼吸状態の悪化を早期に察知するとともに、状態改善時の呼吸管理についても検討しています。
また、医師との連携のもと、医師の具体的な指示に基づく人工呼吸器の設定変更や換気条件の調整にも対応しています。
呼吸状態の悪化時には換気不全や気道分泌物の貯留などの要因を評価し、必要なケアや医師への報告・対応につなげます。
一方、状態改善時にも換気量や呼吸状態の変化を確認し、適切な呼吸管理の継続を支援します。
悪化時だけでなく、改善時にも対応する。
この双方向の評価と対応を重視することが、アキュリアの人工呼吸器管理における特徴です。
褥瘡・創傷管理にも専門的に対応
褥瘡や慢性創傷の管理では、創部の状態を正確に評価し、治癒を妨げる要因を把握することが重要です。
アキュリアでは、TIMEの考え方やDESIGN-Rなどの評価指標を活用し、創部の壊死組織、感染・炎症、滲出液、創縁の状態を継続的に評価しています。
また、特定行為研修で修了した**壊死組織の除去(デブリードマン)**についても、適応と実施条件を満たす場合には、医師の手順書に基づき対応しています。
創部の処置だけでなく、栄養状態、除圧、皮膚環境、基礎疾患、介護状況なども含めた包括的なアセスメントを行い、在宅で継続可能な創傷管理を目指しています。
医療依存度が高くても、住み慣れた場所で暮らせるように
高度な医療を必要とする患者さまの退院支援において、「退院後の医療的ケアをどこまで在宅で継続できるか」は、大きな課題の一つです。
人工呼吸器の管理、気管カニューレの交換、創傷管理、輸液管理など、専門的なケアが必要となる場合には、病院と訪問看護ステーションの緊密な連携が欠かせません。
アキュリア訪問看護ステーションでは、主治医、病院の退院支援担当者、地域連携室、ケアマネジャーなどの関係職種と協働し、患者さまの状態や生活背景に合わせた支援を行っています。
「高度な医療が必要だから、在宅療養は難しい」ではなく、「在宅で療養を続けるために、何ができるのか」を考える。
専門的な知識と技術を在宅で活かすことによって、患者さまやご家族の療養の選択肢を広げていきたいと考えています。
医療と在宅の架け橋に
私たちアキュリア訪問看護ステーションは、特定行為研修修了看護師の専門性と、高度な在宅看護の実践力を活かし、地域医療に貢献してまいります。
病院での治療から在宅療養への移行を支え、医療依存度の高い患者さまにも、その人らしい生活を続けていただけるよう支援していきます。
「今」を支えて「これから」を描く。
医療と在宅の架け橋に。
アキュリア訪問看護ステーション
医療機関・地域連携室・退院支援担当者の皆さまへ
アキュリア訪問看護ステーションでは、人工呼吸器管理(TPPV・NPPV)、気管カニューレ管理、褥瘡・創傷管理、輸液管理など、医療依存度の高い患者さまの在宅療養についてご相談を承っております。
退院前カンファレンスや在宅療養への移行支援についても、主治医・関係医療機関と連携しながら対応を検討いたします。
高度な医療的ケアを必要とする患者さまの退院支援・在宅療養について、ぜひお気軽にご相談ください。
参考資料・注記
厚生労働省「令和6年度衛生行政報告例」(2024年末現在)
※掲載している統計値は就業者数を示しており、実際に特定行為や人工呼吸器の設定調整を行っている看護師数ではありません。
※特定行為の実施および人工呼吸器の設定調整等は、それぞれの法令上の要件や医師の指示等に従い、患者さまの状態に応じて対応します。